2014年08月14日

G1クライマックス2014・西武ドームの感想文

G1クライマックス2014・西武ドームの感想文

▼第一試合▼
田口隆祐×タイガーマスク×小島聡×天山広吉
vs
エル・デスペラード×TAKAみちのく×デイビーボーイ・スミスJr.×ランス・アーチャー
○スミスの動き、く感じた。アーチャーは見せるのうまいなぁ。アーチャーvs小島、天山は緊迫して面白かった。
○スミスが天山の「シュー」をパクりブーイング。一方の天山は「シュー」もモンゴリアンも出さなかった。そういえばお客も、天山がリングインしても「シュー」言わなかったなぁ。
○天山:動きが良かった。観る度に復調しないなあと心配していたのでほっとした。
○小島:第三世代で一番動けるような気がする。全日時代、新日復帰辺りと遜色ない。

▼第二試合▼
中西学×永田裕志×BUSHI
vs
高橋裕二郎×ドク・ギャローズ×バッドラック・ファレ
○真壁欠場を受けて登場のBUSHI。このメンバーの中で奮闘。
○中西:ロープワークがきつそう。パワープレイでは見事な説得力。
○裕二郎:永田、中西を挑発して裕二郎vs第三世代、のような図式を作れば面白かったかも。
○ドク&ファレ:テーマが見えなかったのが残念。真壁がいればvsファレで軸が通ったんだろうなぁ…でも、怖い外人軍団を標榜しているのだから永田・中西にやりたいことをさせないヒールっぷりをみせてもらいたかった。

▼第三試合▼
YOSHI-HASHI×桜庭和志×矢野通
vs
シェルトン・X・ベンジャミン×飯塚高史×鈴木みのる
○飯塚さん:久しぶりにがっちりリング上での飯塚さんを観た。桜庭とバチバチ絡んで欲しかった。桜庭のテクニックにやり込められるのか飯塚ワールドに桜庭が飲み込まれるのか…グラウンド解禁して狂気のヒールなんだけれど達人、のような方向に目覚めてくれれば今後、そういうコンタクトもあるかもしれないと妄想。
○鈴木みのる:なんでこんな時間帯に出てるんだよと思いつつ。今回は矢野さんには絡まず桜庭に照準を合わせる。みのるさんvs桜庭が始まると他の面子で作られた空気が一転する。ポジションの取り合い、関節の取り合い、イニシアチブの取り合い。息を呑んでしまう。終盤、みのるさんのレフェリーへの暴行で反則負け。このカードを組まれたことへの憤りを表明し、かつ桜庭との開戦を告げる良い結末。やっぱりさすがだなぁと思うと同時、こうやってどんなカードに放り込まれてもテーマを明確に作り、見せ、形にしてしまうから重宝がられてしまうんだよ、と妙に落胆したりもした。俺の夏、ここでひとまず、終了。

▼第四試合▼
獣神サンダ―・ライガ―×キャプテン・ニュージャパン
vs
マイケル・ベネット×アダム・コールwithマリア・ケネス
○見知らぬ外人2人:2人から顔見せ興行感が出ていなかったのは良かった。ただそれでも顔見せ興行なんだろうなという空気はあった。ライガ―はともかくキャプテンが相手だと、プロレス脳のアピールはできてもレスリング能力の高さを分かりやすくアピールするのは少し難しかった様子。
○ライガ―:そんな中、唯一のクオリティソースとして発奮。外人2人のいいところをしっかり引き出し、自分らしさもみせて帰った。そろそろ怒りの獣神もみてみたい。
○マリア:アメプロっぽいディーバさん。俺はどうしても暗黒期のジョーニー・ローラーを思い出して、鬱になる。

▼第五試合▼
アレックス・シェリー×KUSHIDA
vs
ボビ―・フィッシュ×カイル・オライリー
○外人2人:ボビ―はNOAHで観たことのある選手。身体能力が高いと同時かなりな武闘派だったと記憶。
○KUSHIDA:飯伏からベルトを奪取したことで更に変化があった様子。スポーツライクなレスリングが薄くなりバチバチ感が増していた。もっと気の強さを全面に出して欲しいかも。
○KUSHIDAもシェリーもいつも以上にガツガツゴツゴツやっていた。一方で、悪く言うつもりはないのだけど外人2人から顔見せ興行感が伝わってしまった気がした。いい試合だったけれどIWGPジュニアタッグを獲ってやるぜ的な気迫は余り見られず、技の発表会的な空気があったのは否めない。勿体なかった。

▼休憩前▼
○ジャフ・ジャレットの団体と新日、業務提携の調印式。

▼第六試合▼
内藤哲也×本間朋晃
○本間:こけし一辺倒(笑 中盤、パワープレイも見せてくれた。
○内藤:今回の内藤はすこぶる良かった。内藤はベビーにこだわらない方がいいのかもしれない。今回ブーイングがあったり会場支持率が2:8で負けていたりした方がしっくりきそう(笑 本人も妙に解放感溢れるプレイで、テンポがやたら良かった。
○ふと、鈴木みのるvs本間のシングルでみのるさんが本間のこけしを一切出させないで終わらせる試合を見たくなった。会場は大ブーイングだろうけれど。
○なんか第一試合感がした。

▼第七試合▼
石井智宏×カール・アンダーソン
○石井:左肩をテーピングして登場。かなり悪いらしい。アンダーソンにその肩を責められながらも前に出る。顔を張られながらも前進して張っているアンダーソンを退かせる。石井戦車の本領発揮。
○アンダーソン:全体的にちょっと中途半端。もっとヒールに振り切るなら振り切った方が良いのに。
○終盤、裕二郎の介入でピンチに陥った石井を救ったのはYOSHI-HASHI!颯爽と現れ裕二郎を蹴散らして退場。YOSHI-HASHI、かっけぇ(笑

▼第八試合▼
後藤洋央紀vs柴田勝頼
○前半の感想:柴田にある緊張感が後藤にない感じ…スロースターターなのかもしれないけれどやはりそこは応えて欲しい。
○中盤から後藤にもエンジンがかかってきた。それが顕著になったのが、バックドロップの打ち合い。投げられると即座に立って投げ返す。いい意地の張り合いだった。熱い。
○KENTAのGO2SLEEPを繰り出す柴田。おお!と思いつつ後藤とこう、親友的なタッグを組んでいるのにそういうのは大丈夫なのか?とどうでもいい心配をしてしまう(笑

▼第九試合▼
棚橋弘至vsAJスタイルズ
○噂のAJ:入場からカッコ良かった。中盤まではなんでもできるポテンシャルの高い選手だなと思っていた。中盤で、スタイルズクラッシュ(だと思う)を出そうとして持ち上げた時棚橋が嫌がったんだけど、そんな棚橋の頭をリングにガンガン打ちつけて形に入ろうとするAJ…前半で、なんとなく感じてた怖さの正体が、これか…この狂気。AJ、すげぇ気に入った。
○棚橋:ちょっと体が重そう。体調だけじゃなく物理的にも肉厚になった。それでもクオリティは下がらない。ラスト、BCに袋叩きにあう…そこにJJ登場。救出かと思わせておいて棚橋急襲。だれか助けにくるかと思ったけど、誰もこなかったな…真壁さんも来なかったな…。

▼第十試合▼
中邑真輔vsオカダ・カズチカ
○ケイオス対決。
○中邑のエグイ攻撃を受け切ったカズチカが優勝。
○中邑、いつにましてゴツゴツと攻める。若干、顔面バイブがハマり切らなかった感も。ボマイェは勿論、両膝での背骨折りも放り込みエグくエグく決めていく。
○カズチカ:見せどころを心得たコーナートップ上へのドロップキックが鋭く決まる。これはいつ見てもぐっとくるなぁ。中盤、レインメーカー二度かわされるも、そのいらつきをぶつけるかのように中邑を小突きまわす。いいふてぶてしさだ…ッ。
○中邑の攻めをしのぎ切ったカズチカがレインメーカー三連発で優勝。
○熱い、いい試合だった。
○ふと、中邑って最近チキンウィング使わなくなったなぁと気付く。使ってないよね?

【雑感】
▼大会▼
○アンダーカードを知った時、正直、憂鬱になった。それでも試合が始まってしまうとプロレス好きははしゃいでしまう。結局、全カード十分に楽しんできた。
○とはいえ、未だに不満もある。鈴木みのる、永田裕志、小島聡、真壁刀義(当日は欠場しちゃったけれど)、それに今大会調子の良かった天山広吉。この辺りが前座扱いというのは…第一試合、第二試合も重要だというのは分かる。分かるけれど、ジュニア混合カードとかG1出場していない選手と組ませたり戦わせたり…G1シリーズの最終戦でもあるのだから、そこはG1的な、レアなシングル戦を組んで欲しかった。勿論、アーチャーやスミス、ベンジャミン、矢野さんの扱いもね…。ジュニア軽視してるんじゃなくて、G1最終戦なんだからG1出場選手をクローズアップする形にして欲しかったという話。構成として前半をプロレス祭り、後半をG1の最終戦としていたのかなとも。としたら後半最初の内藤vs本間が第一試合感を出していたのも頷ける。いやそれでも第三世代の扱い…。
○お客のノリがだいぶ変わったなぁと。批判的な意味ではなくて楽しみ方の一つとして、ネタとして楽しんではるなぁと。例えば必死に中邑やカズチカを応援して、泣かんばかりに声を張り上げたり、負けたらうなだれて放心したり、というようなファンはかなり少なくなった気がする。タナがBCに袋叩きにされても悲鳴よりも楽しそうにブーイングする。熱くなって「ふざけんなジェフ・ジャレット!」と怒鳴る客は少ない。そういう感じ。


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